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医薬品事業

 『日中をつなぐヘルスケア産業の専門商社』を目指す益新グループは、2007年頃から日本の先駆的な医薬品を中国へ導入するような取り組みを始めました。新薬の研究開発、ジェネリック医薬品の新剤型開発を切り口に、関連企業や製品への投資、パートナー様との合弁などの方法を通じて、段階的に事業範囲と製品種類を拡大してきました。

 2016年10月、益新(中国)は上海華新生物高技術有限公司の親会社(中国基因工程有限公司)からその59.36%の株式を買い取り、上海華新の筆頭株主になりました。この買収によって益新の中国における医薬品バリューチェーンが、開発・製造・販売の全領域に拡大し、今後事業の更なる発展および業務提携の理想的なプラットフォームを手に入れました。

 現在、益新グループ医薬品事業の傘下に以下の三社が入っています。

会社名 業務内容
上海華新生物高技術有限公司(上海華新) 生物製剤の開発、製造、販売
GNI-EPS(HK) Holdings Ltd. 新薬の研究開発
益新四薬(常州)科技有限公司 ジェネリック医薬品の新剤型開発

 今後、益新グループは事業規模の拡大および製品種類の多様化を図ると同時に、上海華新というプラットフォームの総合的長所を発揮し、日中における創薬企業、製薬会社、販売会社を含むパートナー様と多様な提携を展開していきます。

上海華新生物高技術有限公司

 上海華新は1993年に設立され、生物製剤の研究開発、製造、品質管理および販売を専業とする製薬会社です。現在、2つの生物製剤用原液製造ライン(原核細胞、真核細胞)以外、水溶性注射剤、凍結乾燥注射剤、固形製剤、スプレー剤などいくつかの製剤用製造ラインを持っています。

 上海華新の資本金は962万米ドルで、投資総額が1,443万ドルに達しました。2016年末に、従業員150人を擁しています。

上海華新の技術研究開発概要

 上海華新は薬理学、薬剤学、蛋白質工学、細胞生物学などの修士学歴以上のスペシャリストを中心とする研究開発チームを擁しています。自主的な研究開発能力の充実を図ると同時に、先端科学技術を積極的に導入し、産学研の連携を推進しています。また、著名な科学者数名を会社の研究顧問として招聘し、生産技術の改善と新製品の研究開発に協力を仰いでいます。

  

上海華新の生産と品質概要

 上海華新は、先進な生産設備と検査機器、中国CFDA承認の取得済み密閉式GMP工場、健全な品質管理体制、厳格な品質管理基準を持っています。徹底した教育と訓練を受けた社員が製品の品質を保証に努めています。

原液発酵工程 注射剤注入工程

 

上海華新の新製品研究発展方向

 上海華新は、株式会社ツーセルと提携し、MSC用無血清培地STK®シリーズを始め、再生医療領域に参入しています。今後は、幹細胞製品の開発および販売に進出し、再生医療やがん、遺伝病の治療および予防領域において重要な役割を果たそうとしています。

上海華新の医薬品製品概要

辛復寧®(組替えヒトインターフェロン-α2b陰道発泡カプセル)
2004年に中国生物製薬2類新薬として生産許可を取得、婦人科のHPV(ヒトパピローマウイルス)治療領域に使用。
80万/IUで、市販の外用インターフェロンにおいては単回給剤量最大であり、徹底した治療が可能。
「発泡カプセル」という剤型として中国の特許(20年)を持っており、中国でこのような剤型の唯一の保持者。

 

辛洛爾®(注射用組換えヒトインターロイキン‐2)
先発薬であり、1994年に中国生物製薬1類新薬として生産許可を取得。
腫瘍の生物治療の優先薬。
末期胃がん、悪性黒色腫、癌性胸水・腹水の治療に有効。
中国「七五」(中国科学技術第七次五カ年計画)重大成果賞、中国863計画成果賞、北京国際発明博覧会金賞、中国科技進歩賞、中国発明成果金杯賞、国家級新製品称号などを受賞。
 
 

 

辛化諾®(注射用組換えヒトインターフェロン‐α2b)
2003年に中国治療用生物製薬新薬として生産許可を取得。
肝炎治療の優先薬、腫瘍の生物治療にも重宝される薬。
注射剤。
一部のウイルス性疾患および腫瘍の治療に使用。

 

 

辛復寧の販売概要

 2017年年初までに中国で約2,000の医療機関と提携しました。2005年上市以来、約820万女性患者を治癒し、HPV(ヒトパピローマウイルス)治療分野において全国首位の治療薬となっています。

● 上海華新生物高技術有限公司

所在地:上海市浦東新区桂橋路1150号
代表TEL:+86-21-5899-9090
FAX:+86-21-5031-2021
ホームページ:www.huaxin-bio.com

GNI-EPS(HK) Holdings Ltd.

 2010年11月、益新グループは新薬開発に専念するGNIグループと合弁し、天津睿瀛生物科技有限公司を設立しました。2013年に再編し、益新グループとGNIグループの合弁会社であるGNI-EPS(HK) Holdings Ltd.の傘下に収めました。

 天津睿瀛は世界先進レベルに達する中国1類新薬の開発を目標とする新薬開発企業であり、特に肝線維症/肝硬変の新薬の研究開発に注力しています。ツーハイブリッド法などを用いて、体系的に若干のホスホキナーゼとその調節遺伝子の関係を研究し、いくつかの新しい重要な炎症調節遺伝子を発見して特許を申請しました。現在、完全な独自知的財産権を有する新薬の治験は既にフェーズⅡに入っています。

 また、天津睿瀛が研究・開発している急性骨髄性白血病、糖尿病性腎症などの治療用新薬は、既に臨床試験または前臨床試験段階に入っています。

益新四薬(常州)科技有限公司

 益新グループは、2007年から日本のジェネリック医薬品の中国における生産および販売を取り組み始めました。2009年、中国の医薬業界トップ100企業の常州市第四製薬場と合弁して益新四薬(常州)科技有限公司を設立し、ジェネリック医薬品の新剤型などの研究開発を始めました。

 益新四薬は日本から微粒子コーティング技術を導入し、独自知的財産権を有する苦味マスキング技術 (Taste Masking Technologies)を開発し、それを専門薬および高新技術新剤型薬の研究開発に応用しています。現在、開発中の喘息および癲癇の小児用薬がCFDAから臨床試験の許可を取得しています。